2007/4/30 Monday

[がんばれ!能登半島]能登半島地震現地レポート_05(イシカワスタイルズパイオニア:水野雅男さん)

Filed under: わたしの、スタイル — info @ 20:03:28

※「ISHIKAWA STYLES」では先日起こった能登半島地震の被災地である石川県能登半島を応援したい思いで、現在被災地で支援活動をされている水野雅男さんのレポートをブログ上で公開いたします。

—以下、水野さんのコメント————————————————————— 

 能登半島地震で、輪島の街には、通りからは見えない所に土蔵が多いことが皮
肉にも浮かび上がりました。壁が剥離しているものが数多く見られましたが、柱
梁などの構造がしっかりしており、ほとんど傾いていないことがわかりました。
相談のあった約300件の損壊建物の点検調査をした結果、修復活用しようと考え
ている(悩んでいる)土蔵は、少なくとも20棟はあると思われます。

 第1回蔵修復セミナー(http://wajimareno.exblog.jp/)で得られた知見をも
とに、土蔵の現況把握(実測)と所有者の意向把握を行い、修復再生の提案まで
行います。その結果を、左官職人の方々へ送り、技術的なアドバイスをいただく
予定です。
 ・輪島塗や清酒を造るための土蔵は、工期を短縮することが最も重要
 ・遊休化している土蔵空間の活用方針も検討しなければならない
 ・土蔵のみならず、母屋や外部道路との動線の処理が大切
 ・伝統的な工法にとらわれず、コストを抑える工法も比較検討する
 ・当面は地域の左官職人を支援し、長期的なシゴトを生み出す

 単なる建築設計にとどまらず、まちづくりや地場産業の再生にも深く関与する
大きなプロジェクトです。数年間にわたり、責任を持って取り組んでいきます。

 長期的に関わってみようという方々の支援が必要です。
建築の専門家に限らず、広くボランティア参加される方を求めています。一日だ
けの参加も歓迎します。参加いただける方は、作業チームの編成などの準備のた
め、4月27日(金)13時までに申し込み(氏名、〒住所、電話番号)をお願いし
ます。
宛先:wajimakenchiku@wave.plala.or.jp

■ワークショップのスケジュール
 4月28日(土)13時-17時  まちなかの土蔵(約20棟)の見学・意見交換会
   29日(日)・30日(月) 土蔵の実測調査と家主へのヒアリング調査(第1
次調査)
   建築専門家と学生が数人でチームを編成し、敷地形状も含めた図面を作成
   一般参加者は家主から生業や家族構成の実態と今後の蔵の活用意向などを聴取
 5月3日(木)-5日(土)   第2次調査および損壊した土壁の撤去作業
 5月6日(日)9時-12時    調査報告書作成
       13時-17時    家主・市内職人も交えた公開報告会

■活動本部の住所・連絡先
 電話 0768-22-2681 緊急連絡 090-3296-0892(事務担当水野)
 住所 輪島市河井町4-66-1「あての家」(工房長屋隣)
 クルマはマリンタウン駐車場にとめてください。(そこから徒歩数分)
■滞在環境
 「あての家」はモデル住宅の一軒家です。
 1階はワーキングスペース:電話/LANケーブル/PC/プリンター
 2階は宿泊スペース:6畳から8畳が3部屋(布団なし、寝袋必要)
 キッチン:電磁調理器/ポット/炊飯ジャー/調理器具など(自炊可能)
 浴室:木製風呂/シャワー
■ワークショップの企画運営グループ
 表俊博・小林吉則・萩野紀一郎・水野雅男

[がんばれ!能登半島]能登半島地震現地レポート_04(イシカワスタイルズパイオニア:水野雅男さん)

Filed under: わたしの、スタイル — info @ 20:02:16

※「ISHIKAWA STYLES」では先日起こった能登半島地震の被災地である石川県能登半島を応援したい思いで、現在被災地で支援活動をされている水野雅男さんのレポートをブログ上で公開いたします。

—以下、水野さんのコメント————————————————————— 

損壊住宅の点検相談は昨日までで約250件、
うち約240件は点検作業を終えることができました。
相談件数が減ってきたので、平日は閉鎖し、週末のみ相談を受けることになりま
した。

14日、15日に蔵の修復セミナーを開催しました。
左官職人の方々が関西、中京、金沢から駆けつけてくださり、
損壊している約20の蔵を点検してまわりました。
左官工法や材料の問題点も見つかりましたが、
在来工法にとらわれないこれからの蔵の修復技術も伝授していただきました。

http://wajimareno.exblog.jp/
今回の地震をきっかけに家の奥に潜んでいたたくさんの蔵の存在が浮かび上がり
ました。
蔵を再生活用することにより、
奥行きのある新しい街の魅力を創り出すことができると確信しました。
蔵の再生による輪島の新しいまちづくりの記念すべき日です。

新しいまちづくりには、
新しい工法や材料を取り入れた左官の技術を高め広めていくこと、
(そのために今回駆けつけてくださった専門家のアドバイスを継続的にいただく)
遊休化している蔵を新しい機能を持った空間として使い続けること、
(漆器とは異なる分野のアーティストへの提供など)
蔵の修復モデルを集積して一体的に整備していく協働体制を整えること、
(建築や地域づくりを学んでいる学生や若い人によるワークショップなど)
修復資金を公的機関あるいは市民から集めるしくみを構築すること、
(まちづくり活動のファンドづくりなど)
以上のような課題をクリアしていかねばなりません。

ゴールデンウィークに修復ワークショップを開催できるように企画を始めます。
連休は輪島で、現場を歩きまちづくりを語りましょう。

事務局担当 みずのまさお

2007/4/12 Thursday

[がんばれ!能登半島]能登半島地震現地レポート_03(イシカワスタイルズパイオニア:水野雅男さん)

Filed under: わたしの、スタイル — info @ 14:11:09

※「ISHIKAWA STYLES」では先日起こった能登半島地震の被災地である石川県能登半島を応援したい思いで、現在被災地で支援活動をされている水野雅男さんのレポートをブログ上で公開いたします。

—以下、水野さんのコメント(4/12)————————————————————— 

輪島市損壊住宅の修復支援ボランティア活動事務局からの報告です。

輪島では、石川県建築士会輪島支部と輪島市建築組合が協働で
損壊した建物(主に住宅)をどうしたらよいか迷ってらっしゃる方々から
要請のあった物件について点検調査を行っています。

昨日までで約190件の申し込みを受け付け、
建築設計士と大工がペアを組んで
先週末に約110件の点検を終えました。

その後、石川県建築事務所協会や新日本建築家協会の方々の
協力もいただくことになりました。
点検を終えた建物のうち、危険性がある建物については、
大工が仮筋交いをしてあげる作業(無償の奉仕活動)も始まっています。
これは、輪島市製材組合から材料の無償提供を受けております。

これまでの活動は、こちらのブログに簡単に紹介しております。
http://wajimareno.exblog.jp/

ボランティア支援をしていただける方を募っております。
ご協力いただける方はメールで連絡ください。
wajimakenchiku@wave.plala.or.jp

■建築関係専門の方・・・
点検調査およびそのスタッフ(簡単な間取り図書きなど)
調査カルテのデータ整理
■それ以外の一般の方・・・
点検相談窓口の受け付け業務(輪島市役所2階、毎日10時から16時)
調査カルテの整理
活動記録の作成(ブログでの報告など)
ボランティア志願者の調整

活動を通じて、蔵の補修が重要なポイントであることを確認しました。
そこで、以下のような「第1回蔵の修復セミナー」を運営することになりました。
4月14日(土)13時から修復予定の蔵の第1次現地調査
       17時から調査結果に基づいた改修方策の検討会
4月15日(日)9時から第2時現地調査
       13時から改修方策の検討会その2
参加予定(敬称略)
左官職人:浅原雄三、久住章、小林隆男、佐藤嘉一郎
研究者 :泉田英雄、西山マルセーロ
編集者 :小林澄夫、多田君枝
そのほか、県内の左官職人の方も参加予定です。
上記関係者と建築設計者、大工職人のみなさまでディスカッションを行う予定です。
関心のある方はご参加ください。
会場は、建物修復支援活動事務局「あての家」
輪島市河井町4-66-1(工房長屋隣/tel 0768-22-2681)

これから、点検した建物の追跡調査と支援など、
地域住民のみなさんに必要な活動を続けていく予定です。

事務局担当 水野雅男

[がんばれ!能登半島]能登半島地震現地レポート_02(イシカワスタイルズパイオニア:水野雅男さん)

Filed under: わたしの、スタイル — info @ 14:08:44

 ※「ISHIKAWA STYLES」では先日起こった能登半島地震の被災地である

石川県能登半島を応援したい思いで、現在被災地で支援活動をされている

水野雅男さんのレポートをブログ上で公開いたします。

 

—以下、水野さんのコメント(4/4)————————————————————— 

建築の専門家(建築士、大工などの職人)とその活動を支援する方(大学生や一
般市民)
のボランティア参加を求めています。

「先代が、この蔵にたくさんお酒を飲ませたから大丈夫と言っていた意味がわか
りました」
輪島塗の塗師屋を営む方の言葉です。
我々の点検調査を受けるまでは、応急危険度判定の赤紙(危険)が貼られていたので
取り壊さねばならないと思いこんでおられました。
家の真ん中にある蔵(塗師屋の上塗り作業場)の壁は壁の一部が落ちてましたが、
傾きや歪みは全くなくびくともしてませんでした。
少額で修復が可能なことを知り、すぐに仕事を再開できることがわかり喜んでお
られました。

「今回の地震で蔵が弱いんやとわかった」
輪島の現地に足を下ろしたとき、初めて聞いた言葉がこれでした。
本当にそうなのか?震災現場を歩き、建物を見せてもらっているうちに、
この言葉に表れている風評が怖い、下手をすると街並みが大きく変化すると危惧
しました。
その翌日から、損壊している建物を修復できるかどうか診断しアドバイスしてあ
げるために
輪島の建築士の方々と協議をし、市役所にも働きかけてきました。

余震が落ち着いてきて自分の家をどうしたらいいか不安を抱える市民、
罹災証明作業に忙殺される市役所職員、
なんらかの支援をしたい建築士会や建築組合、
三者のいろんなタイミングが合い、
ようやく2日(月)に輪島市役所2階ロビーに
「損壊建築修復相談窓口」を開設することになりました。
また、活動本部(宿泊も兼用)も開設できました。
http://wajimareno.exblog.jp/

これは、その場で写真を見てその日限りのアドバイスするのではなく、
専門家が現地を点検し、その結果を専門家全員で協議してからアドバイスするこ
とで、
家主がどのように対処するか判断できるようにするものです。
これから数ヶ月、あるいは1年間にわたって、建築の修復を見守っていこうとす
るものです。

石川県建築士会輪島支部が主催する活動ですが、
人手が圧倒的に足りないので、県内外からのボランティア支援を求めています。
すでに2日間で数十軒の方から点検の要請がありました。
とりあえず、今週末に現場へ出て点検調査をする予定です。
ボランティア参加の方を受け付ける専用のアドレスができてませんので、
当面は私宛に
氏名、住所、電話番号、参加できる月日をご連絡ください。

mmasao@mb.infoweb.ne.jp

詳細については、メールで返信させていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

まさお

[がんばれ!能登半島]能登半島地震現地レポート_01(イシカワスタイルズパイオニア:水野雅男さん)

Filed under: わたしの、スタイル — info @ 14:06:04

 ※「ISHIKAWA STYLES」では先日起こった能登半島地震の被災地である

石川県能登半島を応援したい思いで、現在被災地で支援活動をされている

水野雅男さんのレポートをブログ上で公開いたします。

 

—以下、水野さんのコメント(3/27)————————————————————— 

金沢も大きな揺れ(個人的にはこれまでで最も大きな揺れでした)がありましたが、
なんのダメージもなく、普段どおりの生活が営まれています。

昨日、これまで街づくりを一緒に取り組んできた輪島市鳳至町を見てきました。
能登半島全体を見たわけではありませんし、個人的な見解です。
批判を恐れずに書きます。

■お伝えしたいこと その1
輪島の人たちは元気です。そして、前向きに災害復旧に取り組んでいます。
「これも試練やと思って頑張るわ」(造り酒屋女将)
「材料置き場が崩れて車がつぶれたけど、家族や従業員が全員無事やったのがな
により」(輪島塗木工所経営者)
「友人宅に居候して明日から仕事に出ます」(借家が倒壊して住めなくなった漆
器職人見習い)
高齢者の一人住まいで、避難所生活を強いられている方々は、精神的な負担は重
いと思います。
その一方で、プラス思考で前に向かっている人もたくさんいます。
マスコミも、悲壮感を伝える姿勢から、
被災者が前に向かって動き出したエネルギーを冷静に伝えるべきだと思います。
そういう情報が、被災者全体に勇気を与えるものと思います。

お伝えしたいこと その2
木造家屋は丈夫です。
震度6強の揺れだったのに、それほど大きな被害は出ていないと思いました。
残念なことに、この地区の方がお一人亡くなられましたが、
倒壊した建物の下敷きになった方がいなかったことが不思議なくらいです。
マスコミは倒壊建物の写真や通行止めになった道路を繰り返し伝えてますが、
全壊した建物は意外と少ないと思いました。
なぜ、阪神淡路大震災と違うのかと考えながら家の中を順々に見せてもらいました。
人が立っていられないくらいの激しい揺れを受けたにも関わらず、
建物が傾いだり、蔵の壁がたわんだりしましたが、倒壊した建物が少なかった。
それは、在来木造住宅が大きな衝撃を吸収したからだと、素人ながら思いました。
それと、輪島にはしっかりとした大工職人がたくさんおり、
建物に優れた技が注ぎ込まれているからこそ、
建物が残り、人命や財産を守ったのだと思います。
ダメージが大きかったのは、数十年空き家だった建物、
モルタルで覆われていて雨漏りから木が腐っているのが分からなかった建物など
です。
今日のテレビで、木造家屋は地震に弱い、プレハブなどの方が強いなんてコメン
トしているキャスターがいましたが、それは全く逆で、プレハブなどが幸いにし
てまだ入って来ていなかったからこそ、このように被害が少なくてすんだんだと
思います。
今回の地震を専門的にきっちりと評価して、地域性が損なわれないことを祈ります。

お伝えしたいこと その3
経済活動が平常に戻るための支援を。
能登有料道路は現在寸断されています。
途中から一般国道でアクセスしましたが、
有料道路に比べて30分程度余計に掛かったぐらいで、
金沢から輪島まで2時間余り(2時間半は掛からない)で行くことができます。
輪島の宿泊施設は平常通り営業しているところが少なくありません。
打撃を受けた造り酒屋でも、今日から販売を再開するそうです。
分業体制で、長い製造期間を要する輪島塗の再生は容易ではないかもしれませんが、
余震が収まれば作業場の後片づけが始まり、再び作り出されるでしょう。
「食器棚から落ちた焼き物は割れたけど、塗り物はなんとんなかったわ、これを
アピールしようっと」(輪島塗塗師屋女将)
政府は激甚災害指定を行うでしょう。
ただ、市民生活は思いの外、落ち着いています。
過剰な報道による風評被害を受けないことを祈ります。
地震がおさまったら、ぜひ輪島を訪れてください。
輪島塗の器で旬の食材と地酒を楽しみ、気に入ったら購入してあげる。
そういう経済的な支援が地域を元気にするでしょう。

昨日の時点では、市役所で災害ボランティアの登録はしてましたが、
求められている支援リストが整っていない状態でした。
徐々にボランティアを受け入れる体制ができてくるでしょう。
肉体的な労働ももちろん必要でしょうが、
精神面のケアで支援してあげることが大切なのではないかと思いました。
わたしは、明日から復旧作業の手伝いをしに行きます。
また続報をお伝えします。
長文で失礼しました。

まさお

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