HOMEISHIKAWA STYLESとはお問い合わせ
NEW暮らしっくガイド イシカワスタイルズ 【石川発、新しくて懐かしいライフスタイルの提案。】
*
あの人の、あのスタイル * スタイルを楽しむ * スタイルで集う * *
*
あの人の、あのスタイルインデックスへ
*
*
*
*
津田宏さん、さゆみさん

* 水引から見える金沢の日常風景
* 加賀水引のはじまり
初代左右吉・2代目梅
* 水引を暮らしの中へ
3代目剛八郎・千枝 
* 継承と新たな挑戦
4代目宏・さゆみ
* 作品紹介
*

*

暮らしになじみ 楽しむ水引

アートのスタイル
加賀水引のはじまり
*

水引人形の原点

宏さんとさゆみさんのもとに一年前、ひとつの古い水引細工が届きました。初代・左右吉さんの作品が、50年以上の時を経て津田家に帰ってきたそうです。

(宏さん) 「これは、左右吉さんが考案とした具足人形という皇室にも献上された作品です。古道具屋さんが偶然見つけて持って来てくれたのですが、その時は驚き、家族で大喜びしました。というのも、左右吉さんの具足人形は主に贈り物として作られていたため、全て人の手に渡ってしまい、家には残っていなかったんです」

「こうして手にとって見ると、大小のあわじ結びを重ねることで、鎧や兜を細部まで見事に表現してあります。固く結んだあわじ結びの堅牢な感じ、まっすぐに伸びた兜の飾りなど、ハリのある水引の美しさが生きていて、これこそ水引人形の原点ですね」

写真:具足人形
左右吉さんが考案した具足人形。水引人形を新たな工芸として確率した独自性が高く評価されている。


創始者・津田左右吉

具足人形に代表される独創性あふれる水引細工の技は、どのようにして編み出されたのでしょうか。

(さゆみさん)「祖母の話によると、曽祖父が水引細工を始めたのは、50歳を過ぎてから。小笠原流の水引細工職人が金沢に来ていて、手仕事の好きな左右吉さんは教えてくれと頼みに行ったけれど、どうしても教えてもらえなかった。それがくやしくて、その人の結納飾りが展示してある店に連日足を運び、見よう見まねで結び方を覚えたそうです」

「左右吉さんは、結納飾りがうまくできると、次は立体的な鶴や亀、松竹梅の形に編み上げる方法を考案しました。それが、水引人形のはじまりです。商売として成り立つまでは苦労の連続だったようですが、もともと絵や書が得意で、手仕事の好きな人だったので、楽しんで作品を作っていたのではないでしょうか」

「結納品に鶴や亀の飾りを付けることは、今でこそ一般的になりましたが、当時は他に無い目新しい形として注目されました。水引人形は、水引飾りという古い風習から生まれた、新しい工芸なんです」

 

写真:津田左右吉さん
初代・津田左右吉さん

写真:金沢城内の絵
左右吉さんが画いた金沢城内の絵。左右吉さんは絵や文章の才能に富み、旅行記や随筆を数多く残した。


2代目・梅

2代目の梅さんは各種の芸能賞を受賞されるなど、高い芸術的評価を受けました。どのような姿勢で水引に取り組んでいたのでしょうか。

(さゆみさん)
「梅さんは左右吉さんの娘で、私の祖母。歯医者さんの所にお嫁に行ったけれど、旦那さんが若いうちに亡くなって、私の母を連れてこの家に戻ってきたんです。その後すぐに左右吉さんも亡くなったから、水引の技術は左右吉さんの残した作品を見て学んだそうです。戦後間もない時代だったから、最初は結納の需要も無くて本当に苦労したみたい。でもその後の好景気で豪華な結納飾りが喜ばれるようになり、祖母の技術も注目されるようになったんです」

「祖母は華やかな場所や、人と交わることがすごく好きだったから、展覧会に出品することをとても楽しみにしていました。審査員を務める芸術家の方々をはじめ、人とのよい出会いがいっぱいあったみたい。昔の展覧会にはいいものを育てていこうという姿勢があったから、そこで評価してもらうことが刺激になったんじゃないかしら。デザイナーの柳宗理氏にも褒められて、喜んでいたようですね」

 

写真:津田梅さん
2代目・津田梅さん

写真:梅さんの作品
梅さんの作品。四方にのびる枝の様子が生き生きとした印象を与える。


「結納は仕事、人形は生き甲斐」

「祖母はよく『結納は仕事、人形は生き甲斐』と言っていました。この言葉が、祖母の水引に対する姿勢をとてもよく表していると思います」

「結納飾りは、私たちの家業です。お客様相手の商売である以上、決まった期間で決まった形に仕上げなくちゃいけない。でも水引人形は、自分自身のために作るものです。損得なんて考えずに、納得できるまで時間と技術を注ぎ込む。仕事と芸をきっちり分けて考えていたからこそ、よい作品が作れたんだと思います」

 

 

写真:梅さんの作った水引人形
梅さんの作った水引人形。結納飾りでも使われる和紙の折りが、着物の表現に活かされている。

←水引から見える金沢の日常風景  水引を暮らしの中へ→


*
(C)KAI PROJECT Co.,Ltd ,All rights reserved.
サイトマップ 利用規約 プライバシーポリシー ページトップへ