|
松井さんは本業である造園業の傍ら“すずかけ音楽堂”という音楽ホールの運営もされている。この音楽堂は、ここでしか見られない超大型のスピーカーシステムを備えている。
「学生時代は音楽をやっていてね。ベースを弾いていました。父親の家業を継ぐ前はオーディオを扱う店に勤めておったんですね。すずかけ音楽堂はそういったもともとの経緯と付近のまちづくりの関係で今に至っています」
「その一方で彫刻に強い関心を持っていて、勉強のためにヨーロッパや海外をを廻ったりしていました。そういった石の文化にも興味がありました。先般、大河ドラマで"利家とまつ"の放映が決まった際に、金沢の尾山神社におまつの方の像を私が彫って納めました。一生に一回の大仕事だったと思っています」
「接木を行う際には、親木をウイルス等から守る技術が非常に重要です。また椿の接木は難しい上に、太い親木に細い苗木を接木できる技術を持つ人は、全国でも少数しかいません」 (右下の写真を参照)
「私はこの技術の習得を師匠から引き継ぐと共に、それを自分なりに研究しました。難しい親木の接合面や根の処理については、興味を持っていた彫刻の勉強で行ったエジプトを始めとする世界中の旅から重要なヒントを得たと思います。椿だけではなく様々な分野からの研究が今のスタイルになったと言えるかもしれません」
「やはり一つの分野にだけ長けているのではなく、様々な分野のことも吸収する事は非常に大事だと思いますね。色んな事に興味を持つと後々にそれが大きな財産になることがあります。私の場合も音楽や彫刻に対する造詣がとても役に立ったと思います」
このような希少な希少な技術の後継者を育成する事も松井さんのもうひとつの願いでもあります
|
松井さん個人が運営する「すずかけ音楽堂」
オーディオが好きで、自分で真空間アンプも制作する
すずかけ音楽堂の内部。とても珍しいスピーカー設備が特徴である
椿の栽培をした事がある人なら大いに驚く松井さんの接木の技術。そこには一見無関係な音楽や彫刻を学んだ経験が生かされている
|