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NEW暮らしっくガイド イシカワスタイルズ 【石川発、新しくて懐かしいライフスタイルの提案。】
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佛田 利弘さん

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生産者と消費者を結ぶ新しい流通形態

農業のスタイル
新しい価値を生み出していくこと
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佛田さん  顔スナップ
【プロフィール】
株式会社ぶった農産 社長 
佛田 利弘さん
株式会社ジャパン・アグリ-カルチュア・マーケティング&マネジメント
副社長(略称JAMM)
「出会うべき人が出会っていない」新しい農業の在り方を体現する“農”のパイオニア
http://www.butta.co.jp/
http://www.jamm.jp/


一言でいうとコミュニケーションでしょうね

佛田さんはいち早く農業法人化に取組むとともに生産者と消費者を結ぶ新しい流通形態の組織づくりに挑戦している。

-今農業に求められていることは?
「それは一言でいうとコミュニケーションでしょうね。社会全体に対して外側からも内側からも繋いでいく。農業がどういう意味を持っているかを確認しつつ、いかに価値を作れるかということを社会に対して提案していく、そして問うていくんです」

「ひとつにはコラボレーションがそれにあたると思います。例えばそれは飲食業界であったり、消費者であったり。社会においてどんな需要があるのか?何が関心事であるのか?それは関係を築くということ、さらに言うならば『如何にパートナーとしてなりうるか?』ということなんです」

「つまり単に野菜が欲しい、野菜を売りたいという関係に止まらず、『こんな料理に合う野菜が必要なんだ』とか『こういう野菜を作ることもできるんだ』とかさらに踏み込んだ関係ですよね」

「関係を作っていくためには求めているだけでは駄目で、自分から出していくということが重要です。自らを明らかにするということ。今の時代はそれが重要だと思います。そして自分を出す手段というのはもちろん文字による表現、例えば広告、印刷物、WEBもあるけれども何より重要なのは"仕事"でそれを表現することです」

「私にとってはそれが米であり、野菜であり、加工食品であるわけです。それがコアにあって付随するものとして文字情報がある。そしてそこで表現していることというのは“優しさ”、“暖かさ”であったり、“人を豊かにすること”、“新しい価値観”であったりします」
イメージ:お米
「僕は別にビジネスと食を切り離して考えていないから、自分が食べたいモノを作っています。自分を含めて如何に価値があって安心できるものを作るかということです」

佛田さん写真


“食料”から“食品”へ

−食、農における新しい価値観というのは?
「かつてモノがあまりなかった時代というのは食べ物はいわゆる"食料"であったわけですよね。それは生きるためのものであり、カロリーであった」

「それがいまではカロリーではないわけじゃないですか。モノが豊富になるにつれて"食品"になったんですね。生きるために必要なモノとは別の価値が生まれたんです。それは豊かさ、生活の価値を高めるものという価値観です」

「だからこそ世の中のさまざまなニーズ、現状を把握するためにコミュニケーションが重要であるということは、いわば時代の必然な訳じゃないですか何も特別なことではないんです」

「そういう必然性に伴って、私は農作物を作るだけではなくて、加工食品を作ったり、JAMMという組織を作ったりしているんです」
イメージ:「たべるつくる」WEBサイト
「たべるつくる」
佛田さんがもう一方で所属するJAMMという組織が運営する、ユーザー参加型WEBサイト


残すべきものなんて何も無い

−伝統産業に関わらず、あらゆる業界が新しい時代を作っていくことに苦心しているとおもいますが、何を残して何を創っていくべきなのでしょうか?
「残すべきものなんて何も無いんです。失うことを恐れているかぎり何も生まれない。"残す"ということはイノベーション、革命を拒否するものですよね。我々に必要なのは改善でもなく改革でもない、革新であり、もっと言えば革命なんです」

「誰かが『伝統とは革新の連続である』と言っていましたけど、その通りだと思いますね。すべてが変わらなくては駄目なんです。かつての偉人たちがそうではないですか。ピカソにしても若いころ、生前はまったく認められない部分があったわけですよね。それが今では絵画の巨匠でしょう」

「アイデンティティは残すものかもしれない。だけれども歴史というのは勝手に残っていくものなんです。それをわざわざ残す必要なんて無いじゃないですか」

「農業というものはかつて非常に均衡が取れた世界だったんです。農地や農村という社会、そしてそこにある人間関係というものも。ところがそれは“産業革命”という外圧によって崩壊に至るわけです。そしてそれは食の崩壊を意味するんです。さまざまな要素、欲望に導かれて人は農村を離れたり、食が本来持っていた意味を見失ったり」


人を変えていくしかない

−そういった"崩壊"から再生するために何が必要でしょうか?
「僕はそれが『外の人と手を組むこと』であると考えます。新しい刺激を取り込むことによって内部が逆に活性化する。わかりやすい事例で言うと相撲の世界でもそうではないですか?外国人の力士が誕生することによってかつて無いパワーの魅力、スピードの魅力を打ち出すことができた」

「世の中のあらゆることは人がやっていることですよね。つまり、人を変えていくしかないんです。そして人を変えていくことが新たなコミュニケーションにつながっていく。コミュニケーションというのは新しいモノへのきっかけになるんですね」
渡辺さん写真
「たべるつくる」のコンシェルジェ渡辺理香さん。このサイトを生産者と消費者を結ぶインターフェイスの1つとして試みを行っている。

サイトを運営してみて分かったこと→

河二さん写真
加賀野菜「五郎島金時」(サツマイモ)の生産者であり、佛田さんと共に農業法人協会にも所属する河ニ敏雄さん
「佛田さんという人は本当に情報を大切にする人」



要は“観察”すること

−今後農業に従事する者として大事にしていきたいこと、ビジョンは何でしょう?
「今は情報革命の時代です。携帯電話、インターネットの出現によって立地の格差が極めて小さくなってきた。どんな僻地にいたとしても世界中と連絡を取り合い、新鮮な情報をリアルタイムに受けることができる。それによって新しい価値が生まれてきています」

「ですから私が大事にしていきたいことはコミュニケーションマネージメントを行うことです。そしてそれによってイノベーションに挑戦しつづけるということでしょうね。具体的には新しい価値観を創ることであったり、例えばなにか癒しを与えることであったりする場合もあるでしょう」

「農業従事者であるからといって何も農作物を作ることだけが全てではないはずです。例えばもしかしたら『新しい教育を行う』ことだったりするかもしれません。職業というのは既存の一次元のカテゴリーに止まることなく、2次元化、3次元化していくでしょう」

「イノベーションしていくということは何も難しいことをやろうということではなくて単純に“面白い”からやっていることで、“面白い”ということはひいては社会から求められるということでもあるでしょう。仕事をする以上、面白いことをやりたい、そう思いませんか?」

「多くの人が『時代が変わって、次にどうしたらいいかわからない』という局面に立ち至っているという現状もありますが、イノベーションしていくことは特別なことでは無いと思うんです。要は"観察する"ことだと思いますよ。人の観察であったり、時代の観察であったり。観察するということは如何に面白いと感じるか、好奇心が持てるかということでもあると思います」

「スーパーとかで『このオバちゃんは何を買うんだろう?』とか。そういうことですよね(笑)」
イメージ:収穫間近のカブ
佛田さんの農場で収穫間近のカブ

イメージ:かぶら寿し
塩漬けした“かぶら”に天然ブリをスライスして挟みこんだ「かぶら寿し」自家栽培で育てた材料を用いることから漬け込みまでも自家製だ

※かぶら寿し・・・石川県産の青かぶに寒ぶりをはさんで漬けた「なれずし」の1種。金沢の冬には欠かせない伝統食品


農業が身近でシンボリックに

−実際に農業におけるコラボレーションやネットワーク化を行ってみてどのように感じていますか?
「日本はまだそういう意味で価値化させるということに貪欲ではないような気がします。古い農業の価値観を引きずっていると思います。ヨーロッパやカナダ、アメリカ、特にキューバなんかを見てみるとずっとそういう意味で進んでいます」

「日本では農地というのは未だに郊外にあるものという意識が強くないですか?進んでいる国では街の繁華街に有機栽培の畑があって、その近くでバイオケミカルの農薬を売ってる店があったりする。だから農業がすごく身近でかつシンボリックに見えるんですね」

「人が集まる繁華街にたくさんの飲食店があって、沢山の食品が売られる"現場"の近くで食材が作られるべきだ、そういう見方がもっとあってもいいと思いませんか?」

生きるということは革新の連続

−農家に生まれて、この仕事に就くことには別に抵抗は無かったですか?
「特に無かったですね。何か別の仕事に就きたいというのがあれば別だったかもしれないけれど。料理を作るのが好きだったから、今の仕事をしていなければシェフとかになっていたかもしれない」

「でもどんな職に就いたとしても根本的には同じだと思いますよ。その環境の中で如何に自分の価値、スタイルをつくりあげていくかだと思うしね」

−ご自身のライフスタイルの中で大事なことは?
「自分の中でも新しい価値を生み出していくことですね。生きるということは自分の革新の連続であり、それが人の役割なのではないでしょうか?」
佛田さん写真
趣味では「バイクが好き」という一面も。
やはり一味違います!

佛田さんの石川つながり―石川県石川郡野々市生まれ―(株)ぶった農産取締役社長


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