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NEW暮らしっくガイド イシカワスタイルズ 【石川発、新しくて懐かしいライフスタイルの提案。】
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谷本 亙さん

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酒を通したコミュニケーション

お酒のスタイル
どこ行ったって、おもしろいわけですよ
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谷本さん顔スナップ
【プロフィール】
(財)地域振興研究所 谷本 亙さん
「酒と食」をキーワードにサロン「面白輪」を主催する谷本さん。酒というメディアを通してコミュニケーションを作り出すパイオニア
http://member.nifty.ne.jp/RIRUP


自分ひとりで飲むって事はまずないです

谷本さんを取材するにあたって資料を読み解くに、その活動経緯の豊富さに圧倒されます。(財)地域振興研究所の主任研究員であり、石川県清酒学校講師。日本の酒蔵の維持発展システムとして提案された『酒蔵環境トラスト制度』や『山だし概念』『地米酒』『選択燗の時代』などの酒に関するコンセプト等々。ここではその経緯を書ききることは出来ません。そんな谷本さんの人物像、ライフスタイルとはいったい・・・。

-「面白輪」でご一緒させて頂いて思いましたが、谷本さんご自身はそんなにものすごく飲むとか、そういう感じじゃないですよね?むしろ、おもてなしをするっていう事も一つの谷本さんの楽しみなんでしょうか?
「うん。ね(笑)。要はね、準備が終わった時に、楽しみが終わってんですよね。後はほら、必ずこう、出てくるものは出てくるからね。それの評価は、別だから。だからしつらえをするっていうのかな。段取りをするっていうのか。それが好きなんですよね(笑)」

「だから旅行行くにも、その手前でかなり準備をして。行くとね、何かその、自分が立てたプロセスを、なぞっとるような感じやね。それ自体は、もう淡々とこなすっていうかね(笑)。だからほんとはよくないんだと思うんですよ。旅の楽しみとしてはね。だから僕はあんまり、きちんと決めたからといって、それに全部従うかっていうと、そうでもなくて、まぁ結構ファジーで。じゃこっち行こうかとか、あっち面白いぜっつって行ったりするのもあるんです」

「僕はほんとの酒飲みじゃないから。ほんとの酒飲みの人ってほらひとりで、飲み屋行ってちゃんとお酌するじゃないですか。あれが出来ないんですよね。だから自分ひとりで飲むって事はまずないです。自分ひとりで飲むんなら、ビールを一缶ちょっと飲むぐらいでね。それ以上は飲まない」
「面白輪」のひとコマ_01
谷本さんが主催する「面白輪」のひとコマ。
参加者は年齢層も職業もバラバラだが、おいしいお酒と料理、そして何よりも“話”を楽しむ交流の場だ。
そんな場をさりげなく作り出せるのが谷本さんだ。この会は現在まで10数年も続いている!

「面白輪」のひとコマ_02


とにかくもう外へ行きたがる。好奇心の塊みたいな

-酒蔵に行かれたりするようになったきっかけは?
「両親が出たがりだったという。それに僕がついていってさらに、酒蔵行こうっつって行ったりね。そんなことやってたんですよ。とにかくもう外へ行きたがる。好奇心の塊みたいな」

「でね、あんまり昔から深刻な話はしないのね。深刻な話っていうのは、政治向きの話とかで、要はモノ以外の話ってほとんどしないんですよ。うちの実家の方は。必ずモノの話をするわけ。で僕は別にモノだけじゃないモノも好きなんですよ。ただ、実家行くと一切モノ以外の話はしません」

「新潟にも僕後輩がいるんで、よく上越の方へ行ってて。まぁそこでも、たまたまそこの親父さんが杜氏やってたもんだから。こう飲みながら、『おぉそういえばうちの近くにも何とかっていう酒蔵があるから行ってみっか』とか言って行ったりね。学生の時に(笑)」

-まぁでも、行きつけの酒蔵があるっていうのは、すごい話ですよね(笑)。
「まぁね。普通じゃないよね(笑)。ふらっとちょっと寄って。昔から知ってるもんだからね。『どう、搾ってる?』『うん、今ちょうど純米吟醸搾ってる』『今日ちょっと〜行くから、一本入れてもらえんけ』って言って」
谷本さん全身スナップ


生き方が趣味か道楽かよく分からない

-谷本さんの活動は本当に様々な地域との関わりだったりしますが、それは仕事またはライフワークといった方が近いのでしょうか?
「自分の、生き方っていうか、その考え方としては、何かしてあげたいっていう方がかなりありますしね。だからそのためにアイデアを出すんだっていう。仕事だという感覚はあまり、逆にないですね」

「どこでも、何か関わってくれって言われると、そこへ行ってるわけですから、それが仕事なのかどうか、境界がよく分かんなくなる場合もあるんですよ。最初は全然仕事じゃない。そのうちに仕事になる。んでまた、全然仕事じゃないもので関わる。それの繰り返しっていうか、モザイクになってんですよ、全部」

「自分がした事を肯定するつもりは全然ないんですが、生き方が趣味か道楽かよく分からないのと、モザイクみたいになってるのが、いいかもしれないと」

「つまり、仕事は仕事、趣味は趣味みたいなところで、今までは、それらを分けるのがいいと思われてきたのかもしれない。しかし、そうじゃなくてもいいんじゃないかと。だから、どこ行っても見るもんは、役に立つんだと思えば、そういう風に見ますしね。だから、その趣味と実益が混在してれば、どこ行ったって、おもしろいわけですよ」

「だから、効率っていう概念とは違うんだけれども、無駄がないかもしれないし。まぁそれをあんまり突き詰めちゃうとね、その無駄がない生き方っていうのは、せわしないっていうのの、表裏なんで。決して、いいかどうかは分かりません。いいかどうかは分からないけれども、時間を有効に、使うという意味では、いいのかなと。時間だけは人間有限ですし、同じ時間しか与えられてませんから」

「やっぱり、モノの価値より時間価値でしょう。多分これからは。間違いなくね。でそこでどう充実するかだとすれば、その場、その時間で最高の満足を得られるように、自分で作り出すか、探すか何かしないといけないわけですよね。その時に、仕事だって趣味だって、基本的な考え方に当てはまれば、そりゃそれで楽しいと思うしね」
雪国の酒造
「これまるっきり、私の趣味趣向を反映したものですよ。ええ」

自然との対話 伝承の技 酒造り 〜能登杜氏〜
「自然との対話 伝承の技 酒造り 〜能登杜氏〜 」((株)北陸東通製作)
谷本さんが監修されたDVD能登杜氏の貴重な映像が記録されている

酒造りって?

谷本さん写真_01


モノに価値があるように見えて、モノに価値があるわけではないと

「伝統っていうのは、さっきから言ってる時間価値でいえば時間を経て残るもの。いろんな人の手とか、目に触れて、ある意味で洗練されてきたものなんでしょうね。それはやっぱり時間がそれを作り出してきたんだろうと思うんですよ。必ずそこに時間があると。パッとできる工業製品が伝統かといわれると、多分誰も、うんと言わないのと一緒でね。やっぱ時間価値ですよ。時間によって、風化されてこなかったものっちゅうかな」

「残したいモノって言えば、実はモノに価値を置いてるように見えて、モノには価値を置いてないっていう事。つまり、情報に価値があるっていう事なんですよ」

「建築っていうモノにおいても機能とか美とかいろいろありますけれども、本当にあれがモノなのか、ちゃんと主張を持ったモノなのかっていうところで、モノが違ってくるだろうなと。ちゃんと、その主張があって作ってるんだという、その主張ですね。この部分は、実際見えるものと、ほぼ同じ価値。こうフィフティーフィフティーだと、いう風に僕は思ってますから」

「モノがないとだめだとかね。モノが見えないとだめだとか、そういう事は全然思わない。金沢はまぁ多少それが、モノじゃないものを誇れるようなところだと思いますけれども」

「我が家には全然モノをストックできるような状態では全くなかった。そうなると、時間に価値を置くか、情報に価値、つまり見えないものですね。それに価値を置かざるを得ないんですよ」

「有効に時間を使えるとか。満足してるとか。モノに重点を置かない価値っていう風に、まぁかっこいいですけれども、僕の考え方としては、そっちですね。だからモノを持ってるという所有感で満足してるつもりは全然ないんですね。むしろ情報にアクセスできるとかね。そういう事の方が価値があると思いますよ。モノであるように見えて、モノに価値があるわけではないと」
酒蔵にて
(谷本氏)
「あーこれはいいなー。いいもん見つけた。これは凄いもん作ったねえ」
(蔵元)
「いやーココまで来るのに5年くらいかかりましてね・・・」
酒蔵での会話が弾む

谷本さん写真_02



※取材協力
金城楼イメージ_01 金城楼イメージ_02 料亭「金城楼」【金沢市橋場町】

谷本さんの石川つながり―富山県福光町生まれ―(財)地域振興研究所(石川県) 主任研究員


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