堆漆の作品
「小さいときに友達が石に色を何回も塗って、それを研ぎ出していた。それを見たときに『あー、キレイやな。俺にもできんかな』と思った。それで初めてプラモデルの塗料でやったんや。それが始まりかな。その後大きくなって仕事を始めて、ある時にそれが今の仕事に結びつくことになった。ウチの母親が漆を塗り重ねた板を1枚もっとったんや。漆のおもしろさに気付き始めとった頃にそれをもらったのが俺の堆漆の始まりや」
「それを研ぎ出してみたら『すごいやんけ!こんなのありなんか!』と。それから自分の板を塗りだした。『おもしろい事しとるな。もっとちゃんとした物を作ってみろ。そしたら買ってやる。』と言ってくれた人がいて。そこから真剣に作るようになった。またある時に『そんなん作っているのなら公募展に出してみないか』と言われて、堆漆の作品を出してみようと思った。これは『俺にしか出来ん』と。堆漆は木地師にも蒔絵師にも出来ん。塗師にしかできん事やと!お椀やったら木地は木地師に引いてもらわんといかんし、絵は蒔絵師に頼まないといけない。100%俺の作品とは言えないと思ったんや」
「もともと漆器というのは分業制なわけやけど、自分は100%自分の色を出せる部分も欲しかったんや。作品として考えたらね。それを考えたらこれ(堆漆)しかなかった」
-話を伺っているうちに堆漆は山谷さんそのものであるという気がしました。延々と日々積み重ねられるものとそれが研ぎだされるときの新規性。これぞライフスタイル!
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